2026年5月5日~6日@奥穂高岳南稜・ジャンダルム


◎参加者:荒木、川島(記)
◎天気:両日ともに晴れ

5月5日 8:20 上高地出発~11:00 岳沢小屋到着 テント泊
5月6日 4:00 岳沢小屋出発 ~ 6:45 トリコニー峰 ~ 9:00 穂高岳~11:20 ジャンダルム ~ 12:50 天狗のコル ~ 13:45岳沢小屋 ~ 16:55上高地下山 ゴールデンウイークに奥穂高岳に行ってきました。連休中は天気が荒れる日もあって、直前まで様子見。最終二日間の決行となりました。奥穂は岳沢小屋の先の南稜から上がり、ジャンダルムを経て天狗沢で下山する計画。

上高地への移動中は風が強かったが、到着すると穏やかな青天になり、岳沢小屋への道程は穏やかそのもの。2日前にジャンダルム近辺で遭難が発生し、天候不良で救助出来ないでいるとの報道を知ったが、見上げる稜線からは山の厳しさは微塵も感じられなかった。正に我々がこれから行く場所なので、その話をしながら歩いていると、捜索するヘリが見えた。無事を祈るが、自らも律する。

小屋に着き幕営して、南稜の取付きの下見をする。目印となる柱状節理は特徴的でよく目に付き、場所に迷うことは無い。詳しい人なら天狗沢や扇沢、奥明神沢など楽しそうなルートが見えて目も愉しませてくれるのだろう。私は同行の先輩に教えてもらった。もちろんそんな事を知らない私でも、振り返れば見える乗鞍や霞沢岳で気持ちがいい。取付き位置を柱状節理の左と決めると、少し下って雪上訓練。その後、テントに戻り早速ビールで喉を潤す。1人では過ごせない贅沢な時間。単独で登るのも良いが、共鳴できる相手が居るのは素晴らしい。それに負けない景色も山行に華を添えた。 2日目は朝4時出発。テン場の皆が同時に起き準備をしてガチャガチャやっている様子は、まるで皆で遠足に行くようだったが、それぞれが別パーティーで行き先も違う。南稜に向かうのは我々を含め二組。下見通りに取り付くと、本格的な登攀の開始。取付きから見えた藪は下向きで鬱陶しいが、そういう状況で悩まされるのは他に数か所くらい。岩と雪稜を交えて登って行くのだが、美しいし登り応えがあって愉しい。極端に強い傾斜は無いが気を付けつつ、時折、背後の乗鞍、霞沢、焼岳を楽しみながら登ることができる。モノリス岩の手前で岩が増え、アイゼンを外して進むが、トリコニーを過ぎると暫くは雪稜登攀に戻り、やがて南稜の頭に着く。 雪は大方繋がっており、想定していた懸垂下降は無かった。ここまで来れば山頂に着いたようなもので、直ぐに着く。山頂から見る山々はいつもより少し低く感じ、標高の高さを実感する。気温は零度で風も弱い。天気に恵まれ、景色も登り応えも十分の登頂となった。 奥穂からジャンダルムは様相が変わり、ひりひりする稜線に変化。奥穂の南稜もミスは駄目だが、こちらの方がずっと危険でテクニカルな場所だった。鎖はほとんど出ていなくて、まだ冬に豹変する雪の稜線。かの報道の遭難した一人はまだ岩壁に凍って貼り付けられているらしかったから、二日前は如何程だったか。ガチガチに凍ってピッケルもアイゼンも刺さり難い斜面も有り、神経を使う区間だった。 ジャンダルムより先の西穂方面は岩の露出が増えてアイゼン歩行が面倒くさい。天狗のコルまでは我慢の区間になるが、その先、岳沢小屋までほとんど雪が繋がっていてあっという間だった。ロープは持って来たが、結局使わなかった。

美しい雪稜を登り、最高の景色を頂き、稜線を愉しんだ。いろいろなものが詰まった記憶に残る山旅になった。初めての岳沢も素晴らしい小屋で、きっとまたここには来ると思う。

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