2018年9月23~24日@蓬沢檜又谷~湯檜曽川大倉沢


◎参加者:高山18092409
●9/23(日)
0449平井駅発
0842土樽駅着
0920檜又沢入渓
1230笹平北の稜線登山道
1530新道経由で武能沢出合先テン場

●9/24(祝)
0530起床
0650出発
0730十字峡
1035朝日岳南の稜線登山道
1330土合駅

土樽駅からヨメナ・ハンゴウソウ咲く林道を辿る。檜又谷出合の取水堰堤下で工事中で、吾作像横の広場に現場プレハブがある。「トイレご自由にお使い下さい」との看板あり。魚沼の水無川でも毎度だが、新潟の工事現場では通行人への気遣いを感じる。工事看板で檜ノ又谷と「ノ」が入っているが、行政地図等に記載があるのか地元の呼び方なのか興味あるところだ。
出合堰堤を右から越え入渓。国境稜線へ突き上げているだけに水量もあり、沢も開けているが、延々と河原が続く。時折ナメゴルジュが現れるが、すぐに河原となってしまう。左右から入る沢を数えながら遡るが、二日酔いで、朝飯も抜いており、泊まり装備も重くて体が大儀で仕方なく、途中で数を忘れる。
今回は独りで上越なので、ルート図や高度計は持たないのだが、体調や気分が優れないときに先の見通しが立たず辛い。
左から目的のススケ沢らしき沢が入るが、本流より水量が多い。一本数え違えたかなと右の本流を選択するが、出合滝のヌメりが酷くて巻く。その先に左から入っている沢は急滝で出合っており奥に武能岳南西面の岩場も見える。間違いに気づくが、今日は独りなのでロープも持っておらず、何よりこの谷のヌメりとゴム靴の相性は奥秩父より悪い。そのまま本谷を詰める。
沢はますますヌメリを増し、気を遣うが面白くない小滝の登攀が続く。疲れを感じ始めると水枯して藪。全くどうしようもないハズレ沢である。遡行中ずっと背後に見えていた足拍子が随分低くなったのに、左には武能岳が途方もない高さに聳えている。幸いにも笹平に詰めるだけあり、ずっと笹藪で20分漕いだだけで終わった。
翌日の天気は気になるが、ハズレ沢一本で帰るのは癪なので、武能~蓬峠経由で湯檜曽川に降りる。途中でトレランのお姉さんに何人も抜かれたりすれ違う。皆、短パン半袖で極めて健康的で美しい。沢から上がった直後は、景色から握り飯まで全て美しい。たとえハズレ沢であっても、その効用に変わりはない。

ツキヨタケ

ツキヨタケ

蓬峠からの新道は下降するにつれ、キノコが目立つが、オオツルタケ、ツキヨタケ、ドクツルタケ、ドクベニタケ・・・
湯檜曽川に降りるころには雲が厚くなりパラパラ落ちてきた。軽量化のため火器を持たないので、雨は困る。幸い、直ぐに止んだ。
武能沢出合手前の河原にツエルトを張る。流木は乾いて豊富だか、細くて直に燃え尽きてしまう。薪をくべ続けていると、急に明るくなる。雲間に十二夜の月。ヤレヤレ、明日も沢か、早めに寝た。シュラフもカバーも持参しておらず、夜半寒くて何度も目が覚める。
武能沢出合手前 テン場翌朝、雲が低い。夜もずっと南風だった。行こうか、止めようか、止める言い訳を幾つも思いながら、焚き火を起こして、昨晩と全く同じトロロ昆布入り棒ラーメンを掻すすり上げ、コーヒーを飲み、沢靴を履く。雨でも落ちて来ないかと、また朝空を見上げるが、少し明るくなってきたようだ。
魚止滝先のゴルジュで朝イチ泳ぎを回避し、トラバースしたら、いきなり滑り落ちる。淵を泳いで取り付きながらヌメりと意外とヌルい水温に上越の秋を感じる。
十字峡までは三年前の会山行で遡行済みなので、先を急ぎたいところだか、今回はゴム靴なので、慎重な足捌きで進む。矢継ぎ早に繰り出される草付スラブ、淵、ナメ滝の壮観を味わう。
十字峡で抱返り大滝を登るパーティを見上げる。

大倉沢大ナメ滝

大倉沢大ナメ滝

比べると大倉沢は随分見劣りする。出合の8m滝を登っても、流木屑で塞がれた場所が幾つかあり、今日もハズレ沢かと気が重い。しかし側壁が後退すると同時に、見事な大滝が連続する。ゴム靴のフリクションを感じる滑滝、泳ぎとボルダームーブのCS滝、高度感のある直瀑とバリエーション豊かに繰り出される滝群を攀じりながら、ただ遡行に心急いてゆく。
大滝を右から越えると、幾分沢が平らになるが、水量は変わらず。淵を泳がずに済んだと喜んだ直後にCS 滝でズブ濡れになるのを繰り返し進む。

大倉沢左俣 連瀑

大倉沢左俣 連瀑

最後の二俣は急滝で出合う左に入る。昨日、蓬峠から遠望して、左俣は天国的な草原で朝日岳へ、右はシャクナゲ・ハイマツ1時間漕いで1958mネームレスピークと見切っており、迷いはない。湯檜曽本谷と同じ赤い岩層のナメ滝を重ねる度に次第に細くなりゆく水線を追い、いつまでも枯れない流れに「水を取るのが早すぎたかな」と思いつつ藪を抜けると、池溏と紅葉が映える草原へ。お誂え向きにガスも晴れて、太源太から一ノ倉まで雪と見紛う白い山腹が背景を飾る。昼寝して行きたいところだか、草原地面はじっとり濡れている。

源頭の流れ

源頭の流れ

白毛門経由で土合に下った。1323のバスを乗り逃がし、次の上越線を2時間待った。

笠ヶ岳 紅葉

笠ヶ岳 紅葉

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