2018年10月13日@一ノ倉沢烏帽子沢奥壁・凹状岩壁



参加者:荒木(記)、河原
天気:晴れのち曇りlarge
コースタイム:
5:00 ロープウェイ屋外無料駐車場 発
5:50-6:05 一ノ倉沢出合
7:10 テールリッジ末端
7:55-8:30 烏帽子沢奥壁凹状岩壁 取付
13:00-13:20 終了点
13:30 衝立岩の頭 北稜下降点
15:00 北稜基部
16:30 一ノ倉沢 出合
17:15 ロープウェイ屋外無料駐車場 着
金曜夜発で土合のロープウェイ屋外無料駐車場に着いて車中泊。短い時間でも熟睡できた。朝ごはんを食べながら暗いうちから歩き始めるも、一ノ倉沢出合に着く頃には明るくなり、紅葉にはまだ少し早いけどいい天気でいい景色。すでに多くのパーティが入っているようです。IMG_8142
本谷~3ルンゼを登る高山さんチームとは分かれて右岸の踏み跡を進みますが、初一ノ倉の我々はすぐにルーファイミス。本谷の底に懸垂下降するところでは先行2パーティがいて渋滞。高山さんチームが本谷遡行しているのを眺めながら順番待ち。テールリッジは景色とスリルを楽しみながら快適に登った。20181013 谷川岳 凹状岩壁_181014_0003
今回我々2人とも初めての一ノ倉なので、まずは入門ルートといわれる南稜か中央稜が定石かとは思いましたが、どちらも人気ルートなので渋滞にはまりたくないということで、空いているんじゃないという理由で凹状岩壁を登ることにしました。ところが行ってみると南稜と中央稜は空いていて、凹状岩壁の取付に着くと2ピッチ目までルートが被る中央カンテに5パーティほどいて、しばらく順番待ち。自分たちの前に待機していたパーティには去年退会したNさんがいて思わぬところでの再会にびっくり。待っている間も中央カンテを登るパーティから落石も飛んできて、壁に寄っていないと危なくて早速一ノ倉の洗礼を受けました。
凹状岩壁は全8ピッチでつるべで登ります。3ピッチ目までは難しくはないもののピンは少なくランナウトし、先行パーティのいる中央カンテ上部から岩は飛んでくるので緊張する。IMG_8148
核心部は4ピッチ目のこのルートの名前にもなっている凹角部分、それまでよりも傾斜が強く、ホールドスタンスも細かく濡れていたり浮石もあったり、ピンも少ないし落ちれば絶対に飛ぶであろう古いハーケンなので時間をかけて慎重に登ったが、Ⅳ級+というグレードながらなかなか痺れるピッチでした。その後も少し易しくはなるものの相変わらずランナウトするし岩もボロいので絶対に落ちないよう登る。とにかく全体を通して信用できない岩、濡れた箇所や草付などに気をつかって決して快適とは言えず気の抜けないルートで、技術的な難しさよりもメンタルやルーファイ能力を試される感じ、無事にトップアウトできたときはホッとしました。
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終了点で休憩した後、下降路はいくつか選択肢がありますが、今回は衝立岩北稜から下降するため踏み跡をたどって衝立岩の頭に移動。北稜の下降点は立派なピカピカの懸垂支点があって間違いないです。
しかしそこから6回の懸垂下降がこれまた笹藪あり苔むした岩だったりでぜんぜん快適とは言えない、まるで沢登りの高巻きからの下降みたいな下り。コップスラブに降り立った後は、さらに略奪点を経て涸れた沢を下るがこれが衝立前沢?とちょっと不安になるようなところだったがフィックスが出てきて一安心、その後も濡れながらの滝懸垂があったりと気の抜けない時間のかかる沢下り、無事に一ノ倉沢出合の安全地帯まで戻ってきてやっと人心地がつきました。
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初めての一ノ倉沢の感想は、その名のとおり沢登りの延長のような岩場という印象、初見では総合力が試され無事に生きて帰ったという喜びが味わえる岩場でした。
河原さん、12時間超行動となりましたが充実感いっぱいの山行でありがとうございました。懲りずにまた行きましょう。

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