【会山行】2014年9月21日@谷川岳 マチガ沢 東南稜


◎参加者 AHさん(L)、YYさん、TKさん、TH(記録)

0430 土合駅発
0500 マチガ沢出会い
1000 東南稜取り付き
1240 終了
1250 オキの耳
1330 トマの耳
1500 天神平駅

9月の会山行は、谷川集中山行ということで、連休を利用して
谷川を登る計画があがっていました。
仕事等の都合で前夜伯、日帰りとなってしまった皆でマチガ沢を登ってきました。
当日の谷川の天気は午前中は雲一つない晴れ模様で、快適にマチガ沢を遡行していきます。

DSCN0930 DSCN0933 DSCN0934


ゴルジュ手前にはまだ雪渓が残っていました。
ゴルジュ内の最初の滝は、左側の岩をAHさんのショルダーを使わせてもらい、
登ってからスリングで皆を引き上げます。
続いてCS滝は登れそうにないので左側から巻いていきます。
チムニー状の滝が現れますが、ここで右の残地スリングに向けて登って行ったTHは、
皆が左から登っていく中、かなり悪いテラスに出てしまいました。
テラス状の大岩を乗っこすには右足でハイステップを決める必要があるのですが、
これがフリクションが効かずにすべる。
踏みかえて左足で決めて強引にスリングを手繰り寄せて何とか突破し、
そのまま左にトラバースしました。

DSCN0940

ここを抜けると四の沢と本谷の出会いに到達します。
左が四の沢、右が本谷。
ところが我々は本谷の存在をはっきり認識できず、四の沢へと迷い込んでしまいました。
記録でも迷いやすいと書いてあり、水量も四の沢のほうが圧倒的に多かったので、
意識しなければ間違えてしまいます。
途中、残地のハーケンもあるので正しいと思ってしまい、ますます混乱に拍車がかかります。
(実際には多分間違えて登ったことに気付いた人が懸垂して戻った後なのか、
フォローを引き上げるための支点としたビレイ点なのかもしれません。)

引き返すのが惜しまれるほど登ってしまってからようやく方角的にも、
地形的にも間違えていることを確信し、どこからか右にトラバースして下降できないか
探りながら登るモードに切り替わります。
踏み跡はないので直観で行ける、行けないを判断してトラバースできる場所を探していきます。
先行して斥候して頂いたAHさんがトラバースの末、下降できそうなポイントを発見、
皆で向かってみると、斜度40度くらいの結構急な草付でした。
スイスイとAHさんが下っていきますが、THは草をがっしり掴んで微妙な思いをしながら下降。
怖くもなく、難しくもないですが、決して良くはない微妙な下降でした。

ようやく本谷に降りられたら、目の前にドーンと見える東南稜。
ここからようやく登攀開始です。
パーティ分けは、先行をAHさん、YYさん、後行をTHとTKさん。
なんとTKさんはアプローチシューズのみでの登攀です。

DSCN0943 DSCN0947

1P目は凹角-フェイス-テラス-チムニーから右壁乗越というセクション。
リードしましたがチムニーから右フェイスへの登り移りが核心です。
ぬめってます。
乾いていればなんてことはないチムニーですが、
ぬめっているところに足を置いてしまうと後々まで靴底が滑ります。
ちょっと悪い思いをしました。

2P目はTKさんリード。すいすいと登っていきビレイ解除のコールがかかり、
フォローで登っていくとハングした岩が。
右側から登ると楽そうですがロープのラインは直上っぽく、
そのまま直上しました。
ホールドは豊富ですが、もろそうで持っているフレークが欠けそうでちょっと嫌でしたが、
そこ以外は問題なく登れました。
後で聞くと右側を登って良かったとのこと。

3P目は出だしで垂直の凹角クラックに古い残地スリングがかかっています。
完全なクラック登攀でフィストジャムを使って抜けられそうですが、
何しろプロテクションがプアなので、左側の優しいリッジへトラバース。
そこからは傾斜の緩い岩稜登りといった感じで、体感III級-程度。
ただしロープの流れは悪く、やたら重くなります。
このあたりで稜線のハイカーから気づかれる位置に出るようで、
気づかれた方から声援を頂いたりしました。
これが、このルートが「ヒーロールート」と呼ばれる所以のようです。

終了点でロープをたたみ、草付の踏み跡をたどってザレ場を登ればすぐに稜線のコルに到達。
そこで解装しました。オキの耳へとYYさん、AHさん、TKさんが空身で向かうのを見送り、
留守番をしながら食事をとってのんびり休憩。

DSCN0954 DSCN0955 DSCN0985 DSCN0989

後はのんびりと天神尾根を下り、ロープウェイでゆるゆると下山してきました。
ひたすら天気に恵まれた山行でした。
谷川でももう紅葉が始まっており、景色も抜群に良かったです。
岩稜を登った後、登山路で雄大な景色が楽しめるのも谷川のいいところですね。

コメントは停止中です。