2019年2月3日@荒沢山


◎参加者:上林

8:50   蓬橋
12:07  荒沢山山頂
13:47  蓬橋

高崎までの新幹線と上越線を乗り継いで土樽駅で下車。下車したのは一人だけ。
駅の待合室で準備をして出発。
蓬橋を渡るとすぐに除雪の終点で、ここでワカンを着けて歩き出す。トレースは無く誰も入っていないようだ。杉林を抜けた南カドナミ沢の出会いがカドナミ尾根の取り付き点で、ここから登りとなる。ザックを下ろすと、ザックの下の雪が黄色に染まった。嫌な予感が走り、荷物を全部出すと、案の定 帰りの電車で飲むために高崎で買った缶ビール2本の内、1本に亀裂が入って空になっていた。
亀裂が入ったのは缶のアルミが薄い「一番しぼり」で、缶のアルミが厚く少し値段も高い「エチゴビール」は無事であった。今日はまだ運に見放されていないようだ。ザックの一番下にあったアイゼンの袋がびしょびしょになっていたが、グローブなどは奇跡的にほとんど被害がなく、タオルでザックの中を拭いて、荷物を詰めなおして登りはじめる。ザックの中でビールを空にしたのは何度目か。。
誰も入っていないので当然トレースはなく単独ラッセル。しばらくは広い斜面で ワカンを履いて深いところで膝上。昨日から気温が上がって雪が沈んで重くなっており、この深さのラッセルがずっと続くと山頂は時間的に厳しいかなと思っていたが、途中から顕著な尾根になった所で 脛くらいの深さになって だいぶ楽になった。
暑くなってアンダー一枚になり「一番絞り」臭がたっぷりしみついたタオルを首に巻く。
快晴無風で、前方には足拍子岳から荒沢山のギザギザの稜線、振り返ると万太郎や仙ノ倉の稜線がくっきり見えて実に気分が良い。
一人黙々とラッセルを続けると徐々に尾根が細くなっていくが雪庇も発達しておらず、危険は感じない。
12時前くらいに突然 南風が吹きだし、寒くなったのでヤッケを着る。それまで快晴だったのに あっという間に空が雲で覆われてしまってがっかりした。頂上手前で岩が出ている所があり、雪の下の岩回りが空洞になっている所に あやうく落ちそうになった。
ほどなく荒沢山の山頂に到着。単独で標高差700mをラッセルして3時間はまあまあか。
稜線に出ると、おそらく本日の物であろう 足拍子岳から荒沢山の先に続くトレースがあった。あのギザギザのやせ尾根を歩く人がいるんだなー。山頂は展望は良いのだが、空が曇っているため雲と白い山並みの境界がはっきりせず景色はイマイチ。
写真を撮って とっとと退散する事にする。下りは自分の踏み跡をたどるだけだが、登りと違って左側に南カドナミ沢への急な落ち込みをずっと見ながらの歩きなので、少々緊張する。正味1時間半くらいでカドナミ沢の出会いについて、杉林を抜けてスタート地点までもどる。土樽駅で、帰りの電車まで たっぷり待たされている間に体が冷え切ってしまった。
水上駅で酒を買い足すためには、駅の売店が閉店になってしまったため、乗り換え6分の間に道路を渡った対岸のみやげ物屋との間をダッシュしなければならない。体が冷え切ってしまったので高崎まではビール1本でいいやと思い、ちびちび飲みながら帰宅した。高崎で酒を買い足したのは言うまでもない。
荒沢山は白毛門と同様、単独でもリスクが少なく 日帰りでもそれなりに楽しめる山であった。

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