【会山行】2018年1月13~14日@赤岳(真教寺尾根、東稜)


◎参加者:真教寺尾根:高山L・長濱、赤岳東稜:荒木・有枝(記録)1-13

1/13(土) 晴れのち小雪

6:30 東京駅集合
9:30 美しの森駐車場
12:10 牛首山
13:20 真教寺尾根テン場(扇山の先2300m付近)

14(日)快晴
4:30 起床
6:20 テン場出発
7:30 真教寺尾根2550m付近(東稜組はトラバース開始)
8:30 東稜組 東稜取り付き
9:00 東稜組 第一岩峰下
11:00 東稜組 第二岩峰下
12:50 赤岳(竜頭峰) 13:05発
14:10 テン場 14:30発
15:00 牛首山
16:30 美しの森駐車場

【真教寺尾根組 10:20赤岳登頂 12:00過ぎにテン場着】

私にとっては1年ぶりの冬山でしかもバリエーションなので、体力、技術に不安があった。高山リーダー自らテント装備、食料などの共同装備のほとんどをボッカしていただき、美しの森駐車場を出発。(そのくらいのハンデを背負ってもなお、私などとは体力に差がありますがw)先行パーティ2人のトレースがあり、尾根上は少ない積雪で歩きやすい。真教寺尾根2300mのテント適地にテントを張る。

2300m付近に6人用テントを張った

2300m付近に6人用テントを張った

赤岳

赤岳

汗っかきの私はヤッケの下は肌着とシャツ1枚だったので急に耐え難い寒さを感じてテント設営をしている皆に申し訳ないと思いながらもフリースをヤッケの下に着た。高山リーダーから「自分のことは後回しにしてテント設営をしろ!サングラスを取れ!」と容赦ない怒鳴り声がww。「申し訳ありません!極端に薄着で危険を感じる寒さのなので、1枚着させてください!」と答えて急いでフリースを着た。

この日、強い寒気が入り快晴ではあったが、寒さが非常に厳しい。私は寒さには耐性があるほうと思っていたが、今回は特に耐え難い寒さを感じた。冬山という極限の状況下で衣類調整は重要である。自分の命を守るための判断は自分で行うべきで、我慢して判断ができなくなることがないようにしたい。また周りに対しても個々が判断できるよう気を配る余裕を持ちたいと思った。

夕食はリーダー持参のきりたんぽ鍋。鍋ができあがったころ、リーダーは爆睡状態のため、残る3人で感謝しつついただき、就寝。

a-3

翌朝は気持ちの良い快晴で朝焼けが美しい。真教寺尾根2550m付近で高山、長濱組と別れ、荒木、有枝組はトラバースを開始して赤岳東稜を目指す。

真教寺尾根組と2550m付近で別れる

真教寺尾根組と2550m付近で別れる

トレースはなく時折腰位の方斜面の傾斜のあるラッセルをすべて荒木さんが行う。「私もラッセルをできそうなところがあったら代わります」と一応申し出るが一心不乱にラッセルされている荒木さんは聞こえなかったらしい。(申し訳ないながらも内心ほっとする)

東稜を目指してトラバース

東稜を目指してトラバース

最初の小さな尾根を越え、大門沢をトラバースする。大門沢のトラバースは雪崩の心配はさほどない雪の量と質のようだ。東稜の取り付き下の樹林帯を目指してトラバースしやすい地点を探し、50mほど下る。(結果、真教寺尾根2500m付近でトラバースを開始したほうが良かったとの荒木さんの談話)

赤岳

赤岳

この尾根末端から斜度があり、胸までのラッセルで厳しそうだ。また追い打ちをかけるように、この頃時折ふく突風が顔に雪を殴りつける。

第一岩峰は右側から回り込む

第一岩峰は右側から回り込む

そしてここでアクシデントが。

第一岩峰から先はコンテで

第一岩峰から先はコンテで

 

 

 

 

私がアイゼンを装着しようとしたとき、アイゼンのバックルの中にあるネジが外れ、アイゼンが装着できなくなった。荒木さんに見ていただき、バイルで叩いたらネジが元に収まりアイゼンを装着できた。荒木さんに感謝するとともにもし装着できなかったら命とりになるかも知れず、装備チェックの重要性を痛感した。

第一岩峰手前で大門沢からテント泊装備で上がってきた某山の会の若いペアのトレースがあり、「助かった!」と二人で喜ぶ。

第一岩峰でロープを出し、荒木さんリード。岩壁を右から巻いて尾根に上がり灌木を支点に1ピッチ登る。その後、我々はコンテで雪稜を登る。風が止み、灌木やハイマツなどを使った気持ちの良い登攀を楽しむ。

先行ペアに追いつきトレースのお礼を言うと、「ぼくらもラッセルしに来てますから!」と頼もしく答えてくれた。先を譲っていただき、再び斜度のある第二岩峰になる。ロープを出し荒木さんリード。今度は途中から灌木がなく斜度のある岩壁と草付きになり、荒木さんはダブルアックスで切り抜ける。難しい部分で支点がないので、精神的な強さも試されるがさすが荒木さん。

第二岩峰手前の先行パーティ

第二岩峰手前の先行パーティ

赤岳東稜第二岩峰 岩と雪のミックスのルートを登った

赤岳東稜第二岩峰 岩と雪のミックスのルートを登った

そこを抜けるとあとは斜度が緩いリッジに出て、ほっとする。尾根状から竜頭峰に直接上がる。登頂を喜び合い記念撮影をして、高山L,長濱さんが待ちくたびれているであろうテン場に急ぐ。

第二岩峰からリッジに出て、東稜を見下ろす

第二岩峰からリッジに出て、東稜を見下ろす

東稜は荒木さんが終始トップを務め、終始穏やかに導いて下さったお蔭で心から楽しめたことに感謝します。すべてお任せ山行、寒さが半端なく厳しいという山行でしたが、また雪稜にチャレンジしたいと思った。

赤岳(竜頭峰)山頂にて

赤岳(竜頭峰)山頂にて

コメントは停止中です。