2023年10月7日@小川山


メンバー:塚内、上林
ダブルヘッダーで「がまルート」と「春のもどり雪」を登ってきた。上林さんが小川山のマルチピッチを登ったことがないというのでおつきあいすることになった。私は数回ずつ登ったことがあるが、ルートを思い出しながらのクライミングとなった。

がまルート
車で朝7時前に廻り目平に着き、キャンプ場にテントを張った。7時半頃出発、荒木・河原チームは烏帽子左稜線に向かったが私たちはがまルートに向かう。取りつきにすでに1組いたので8時40分頃スタートした。1ピッチ目はやさしいケロヨン5.7から行こうと思っていたが、上林さんが正規ルート10aを希望するのでリードしてもらった。上林さんが凹角にカムを決めてダイクの高さに立ちあがる。更に上のボルトにクリップしてから(このヌンチャクをあとから回収するのが大変だった)ダイクを右へトラバース。そこでボルトにクリップしてからスラブを登るのが難しくて(全体の核心か)悪戦苦闘していた。なんとかボルトを使って抜けて上の立ち木でビレイする。私もうまく登れず、ボルトに足をのせた。
2ピッチ目は私の番で、クラック沿いにやさしい壁を登る。10mぐらい登ると左に終了点が見えるがそのまま薄被りの凹角を抜けることにした。ハーケンにクリップしてからがばホールドに手をかけてステミング体勢になるが、体があがらない。しばらくもがいたあと、やむを得ずザック(けっこう重かった)をボルトにぶら下げて残置して登った。あとでセカンドにザックをロープにつけてもらい、引っ張り上げた。なさけない。
3ピッチ目は樹林帯の歩き。4ピッチ目は壁の右端のやさしいランペを登ってもらう。5ピッチ目は丸い穴がついて、その上に斜上するレッジが見えるスラブ。スラブは上に行くほど傾斜が強い。首尾よくクリップできないとグラウンドする仕組みになっている。ハーケンはレッジの中にあり、下から見えない。壁の右端にエスケープルートを上林さんは登った。写真は核心のハーケンを上から写したもの。登り切ったところで対岸の「烏帽子左稜線」にいる荒木・河原チームと特定小電力のトランシーバーで話をすることが出来た。なかなか便利だ。
5ピッチ目は私がリードしたが、歩きのようなやさしいところ。6ピッチ目をパートナーが登ったが、それでルートはほぼ終わり。左上に懸垂下降点がある。けっこう混んでいたので、右側の短いクラックに挑戦する。これはルートの一部か、おまけか? 私はカムの3番と4番を持ってクラックに取りついたが、下が切れ落ちた壁にあり、クラックのへりをつかんで壁にはりつくだけでも大変だ。ワイドで、フレアしたワイドクラックで、ジャミングが決まらないのでカムのセットもできなかった。諦めて交代してもらう。上林さんは右側の浅い溝にあるハーケン2個を使ってA0で登った。私も同じように登る。
5ピッチ目巻き
クラックの終了点にはボルトがひとつだけ。ここから短い懸垂下降をする。私は斜めに降り始めた。ロープが大きく降られ奈落の底に落ちそうになって、周囲からどよめきが聞こえたような気がしたが、ロープからブレーキハンドを離さなかった。ようやく左上の懸垂下降点に到着、セルフを取る。上林さんに懸垂してもらうが途中でロープが絡んでほどくのに苦労している。ようやく下まで降りて、次に私が降りてからロープを引くが全く動かない。上にいるグループに助けてもらった。ロープがねじれていたそうで。2番目に降りた私の責任だな。
そんなこんなでいろいろあったが、「がまルート」は13時半頃無事に終了。続いて「春のもどり雪」に向かった。
(塚内 記)

春のもどり雪
本日2本目のマルチピッチ。
ガマルートを降りてキャンプ場方面に少し戻って踏み跡をたどる。涸れた八幡沢沿いに登り、沢を渡って少し登った所が「春のもどり雪」の取り付き点。単独の人がロープを張って登っていた。時間がかかりそうなので塚内さんが声をかけたらルートを空けてくれたので登攀開始。
1P目 上林リード。スラブの細かい凹凸を拾って直上。少し間隔が広いが新しいボルトが打ってあるので安心だ。バンドに出たところに終了点。2P目 塚内さんリード。出だし少し迷ったがバンド沿いに少し進んでダイクに上がってトラバースしてから直上した所の立ち木でピッチを切る。3P目 上林リード。少し斜度が緩くなりホールドも豊富で快適に登る。最後のコーナークラックの手前のバンドの立ち木でピッチを切る。4P目 塚内さんリード。コーナークラックの左側を登って頂上へ。上林はコーナークラックにロープを戻してコーナークラックを登らせてもらった。全体的に中々楽しいルートだった。
しばし景観を楽しんで懸垂下降開始。 1本目で2P目の終了点まで一気に下り、2本目は 取り付き点までロープが届くか少し心配だったが、取り付き点の少し上の緩いところまで届いたので、最後ルンゼを歩いて降りる。本来は「ロリータJUNKO」のスラブを懸垂で降りて踏み跡を降りるようだが、取り付き点手前まで懸垂で降りられたので良かった。
初級ルートとはいえ 1日 2本マルチピッチをやったので充実度満点。

キャンプ場に戻ると先に戻っていた荒木さんチームが既に夕食を用意してくれていたので 焚火を囲んですぐに宴会開始。薪も近くにほどんどなかったので、かなり遠くまで探しにいってくれたそうだ。おかげで寝る時間まで焚火を絶やすことなく快適に宴会ができた。食事の用意も焚火の用意もしてくれた荒木さんと河原さんに感謝感謝!。キャンプ場内はすごい数のキャンパーが居て、多くのキャンパーが焚火をしていた。夜もそれほど冷える事なく快適に眠れた。
(上林 記)

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