参加者 荒木(L、記録)、河原、渡辺
天気 晴れのち曇り
コースタイム 足尾・銅親水公園 7:45発 ジャンダルム基部8:50 直上ルート9:20~終了点12:00 ジャンダルム基部12:30 ジャンダルム発14:15 銅親水公園15:20着
2週間前に登りに行ったものの雨で取付偵察に終わった松木沢ジャンダルムを再訪してきました。
朝5時に都内を車で出発、曇り空で怪しい天気だと思っていたら、案の定、栃木ICを降りたところで雨が降り出す。山のほうにもガスがかかっているし、また今日も雨でダメかと思いつつ、とりあえず車を走らせていくと足尾に近づくにつれ雨は止み、青空も見えてきた。どうやら足尾は雨も降ってなかったようだ。
思いのほか良い天気の中、銅親水公園をスタート。途中、対岸の沢沿いの斜面に黒い熊がいたり、キツネが目の前を歩いていたり、
ジャンダルムを眺めながら50分ほどで岩場の対岸に着き、松木沢を飛び石伝いに渡渉。そこから20分ほど急斜面を登り、前回の偵察の甲斐あって迷うことなくジャンダルム中央壁の直上ルート取付きに到着。
取付きに不要な荷物をデポして、サブザックを背負って荒木リードで登攀開始。
1P 傾斜の急なチムニー状のクラック。古いハーケンも少しあるが、カムもよく決まる。
2P スラブを10mほど登ってその先の乗り越しがいやらしい。その上に続くコーナークラック+左壁にチムニー状のクラックがあるところも微妙に登りにくい。
3P 第3バンド。ガレ場を20mほど登る。
4P スラブ状の岩に複数のクラックが走る。左にいくほど壁が立って難しいみたいだが、あえて一番左のクラックを登ってWさんのひんしゅくをかう。ランニングビレーはカムでしか取れない。
5P フェースとクラックを登り、ロープの流れが悪くて、こぶし岩の直下でピッチを切る。
6P こぶし岩の正面のかぶり気味のフェースを登って、ジャンダルムのトップに飛び出る。最後のムーブは高度感もあって緊張した。Kさんが最後浮石をつかんで頭大の岩が落ちたが、盛大な落石だった。
各ピッチとも残置ハーケン等は少ないのでカムは必須。ビレー支点も貧弱なところが多いので、カム等で補強したほうが良い。しかし岩は一部脆い部分もあるけど思ったよりもしっかりしていてカムもよく効き、ルートも面白かった。日本登山体系のルート図ではピッチグレードⅣ級だが、体感的には一番難しいところで5.8くらいはあると感じた。
下降は、ピーク左側に進んで右ルンゼを下る。うっすら残っている踏み後をたどってガレ場を降りていくと、1箇所懸垂15mほど。そのさらに
下にはフィックスロープを頼りに降りる岩場あり。そこを下ると、右壁のショートフリーエリアに降りたつ。ハンガーボルトが打ってあるフリーのルートがいくつも見えるが、トポがないのでグレードもわからない。
その中で、壁の一番基部にある高さ10mほどのショートルートを1本登って遊んだ。ルートはウォームアップⅠ?グレードは5.10aくらいじゃないかと思うが、垂壁のフェースで面白かった。
この日は他にはクライマーは見当たらず貸切。登っているうちに天気も曇って風も吹いて涼しくクライミング日和だった。アプローチもそんなに大変じゃないし、標高差150mの壁でナチュプロでの本チャンのトレーニングができ、フリーのゲレンデとしても面白そうなので、また訪れたいと思います。
PS.帰り道、行きに出会った野生のキツネに懐かれてしばらく後をついてきた。(餌をあげたわけでもないのに)